「内定はもらったけど、給与額について不満がある。金額について、交渉がしたい」
「面接のときに給与交渉ができなかったので、内定後に交渉したい」
「メールで給与交渉がやりたいので、例文が知りたい」
今回は例文付きで給与交渉のやり方について解説します
この記事では給与交渉の手順やうまく交渉するためのポイント、またメールでの給与交渉を例文にてご紹介していきます
1. 企業側との給与交渉は可能
内定後、企業側から労働条件通知書が送られてきます。その通知書には決定した給与額が記載れています。このとき、希望する金額を満たしていれば問題ありません。
しかし、企業側から提示された金額と求職者側が求める金額に相違があったとき、場合によっては給与交渉を行う必要があります。
企業側と交渉を行うとき、すでに内定をもらったからといって高圧的な態度で臨んではいけません。
あくまで、
「御社で働きたい。けど、これまでのスキルや経験が正しく評価されていないので給与の交渉を行いたい」
という謙虚な姿勢で臨むことが大切です。
2. 給与交渉を行う手順について
企業側から内定通知を受けた後、どのような手順で交渉を行えばよいのかよくわからないという方もいると思います。
ここでは、内定通知を受けてから給与交渉までの手順について解説していきます。
2-1.まずは、労働条件通知書を確認
選考結果の通知はほとんどの場合、メールか電話にて連絡が届きます。無事に内定をもらった後は労働条件通知書という書類が求職者宛に送られてきます。
この労働条件通知書には 求職者を雇う上での様々な労働条件が記載されています。決定事項ではありますが、その内容に不満があれば企業側と交渉をすることができます。
労働条件通知書には、
✔ 契約期間
✔ 就業の場所 ✔ 従事すべき業務の内容 ✔ 始業、就業の時間 ✔ 休日 ✔ 休暇 ✔ 賃金 ✔ 退職に関する事項 ✔ その他 |
などが記載されています。
特に、賃金については「基本賃金」「諸手当」「時間外手当」「賞与(ボーナス)」などの決定事項が記載されていますので、求人票や面接のときに確認した内容と相違がないかよく確認してください。
ここで給与について希望金額を満たしていない場合は、企業側と交渉を行います。
2-2.給与交渉のために、面談の場を設ける
企業側と給与交渉を行う場合、担当者に
「給与のことについて相談がしたい」
という内容で面談の場を設けてもらいます。
交渉はメールや電話ではなく、なるべく直接会って相談をするようにしましょう。なぜなら、面と向かって話し合うと真剣さが伝わり、それがよい結果につながるためです。
面談の際には提示された金額では合意が難しく、「いくら」にしてもらえれば前向きに内定承諾ができるのかということを伝えるようにしましょう。
2-3.希望条件を満たすことができなれば、辞退も考慮する
交渉の結果、無事に希望する金額を承諾してもらえれば、晴れてOKです。
しかし、希望する金額を満たしてくれない場合は内定を承認するのか辞退するのかの決断が必要になります。
その企業で働く条件として
✔ 待遇(基本給や各種手当など)
✔ 仕事内容(やりたい仕事なのか) ✔ 人間関係(そこの職場の人とはうまくやっていけるのか) |
など、いろいろな要素があると思います。
転職で全ての希望条件が叶うことはありません。
また、安易に妥協して内定を承認した場合、転職後に後悔することになります。
後で後悔しないためにも、これらの要素を十分に考慮し、内定を承諾するのか辞退するのかを慎重になって決めるようにして下さい。
3. 給与交渉の説得方法について
企業側と給与交渉を行うときに気をつけたいことが、
「体力には自信があり、だれよりもやる気があります」
などのように、「やる気」は交渉材料にならないということです。また、これまでに経験がない業界や職種の場合だと一から学び直す必要があるため、給与アップは難しくなります。
以下に、相手に納得してもらうための説得材料について解説します。
3-1.数字に基づいた根拠を伝える
交渉を行う場合、これまでの経験や実績などの具体的な数字を用いることが大切です。
転職先の会社でもこれまでの実績やスキルが通じるというように、
「前職では積極的な営業活動の結果、売上高〇%アップしました」
と数字に基づいた根拠を伝えるようにすれば、相手側も納得してもらえます。
3-2.相手側のメリットを説得材料に盛り込む
自分を採用することで企業側にどんなメリットがあるのか、また企業側が中途採用する理由などを考慮しながら、どのようにして説得材料に盛り込むのかを考えてみましょう。
その説得材料が大きいほど、こちらの希望条件が通りやすくなります。
3-3.安易に妥協しない
大幅な給与アップが望めないからといって、自分が納得できない金額で交渉をすることは避けるようにしましょう。
自分が納得できない金額で交渉を行った場合、採用後に不満が募って再び転職を繰り返す恐れがあります。
3-4.謙虚な姿勢で交渉に臨む
多くの方は「給与アップ」を目的にして転職しますが、交渉ではその気持ちを前面に押し出してはいけません。
「もっと給与がほしい、待遇をよくしてほしい」
という姿勢で交渉に臨んでしまうと、担当者に
「仕事よりもお金の方が大切なのか」
と思われてしまいます。
「これまでのスキルや経験をきちんと評価してほしい」
という謙虚な姿勢で交渉の場に臨むようにしましょう。
また、交渉の場では相手を説得するつもりではなく、
「相談がしたい」
という気持ちで臨むようにしましょう。
4. メールによる給与交渉の例文
企業によっては内定後、労働条件と入社意思のすり合わせを行う「オファー面談」を実施しない場合もあります。
本来であれば企業の担当者と直接会って給与交渉を行うべきですが、直接会うことができない場合はメールにて交渉を行いましょう。
以下に、その例文を記載しますので参考にして下さい。
株式会社〇〇 (担当者名) 様
いつもお世話になっております。
先日はお忙しい中,面接を実施していただきありがとうございました。また、内定を頂いたことについて大変感謝しています。
先日届きました労働条件通知書の内容を確認しましたが、1つご相談したことがあります。
「基本賃金月給40万円」になっておりますが、「基本賃金月給45万円」に検討してもらえないでしょうか。
前職の営業職では、積極的な営業訪問と対人スキルのノウハウ獲得によって売上高10%アップを達成し、社内でも営業成績1位を獲得しました。 今回応募した業界は、私がこれまで取り扱ってきた商品と変わってしまいます。しかし、同じ営業職としてこれまで培ってきた経験やノウハウはそのまま生かせると考えています。
誠に勝手ではございますが、ご検討のほどよろしくお願いします。
また、本来であれば直接会ってご相談したかったのですが、日程の都合がつかないためメールでのご相談になりますことをお許しください。
以上になりますので、よろしくお願いします。
山田 太郎 |
5. 転職エージェントなら、給与交渉も行ってくれる。
転職エージェントを利用した場合、求職者が転職できるように様々なサポートを行ってくれます。もちろん、給与の交渉についても代行してくれます。
以下に、転職エージェントを利用した場合のメリットについて解説します。
5-1.求職者に代わって給与交渉を行ってくれる
転職エージェントでは、多くの求職者に代わって給与交渉を行ってきた実績がありますので、企業の担当者とうまく交渉を行ってくれます。代行を依頼した場合は、直接企業側とのやり取りがないため、気を使う必要はありません。
もし、転職エージェントに給与の交渉を依頼する場合は、
「最低〇万円ほしい」
「可能であれば、〇万円ほしい」
と条件を伝えるようにしましょう。
5-2.自分の市場価値がわからなくてもOK
もし、自分の市場価値や業界の給与水準がわからない場合、まずはそこから調べる必要があります。
しかし、転職エージェントに依頼をすればこれまでのスキルや経験から適正な水準で企業側と給与交渉を行ってくれます。
転職エージェントが第三者的な立場で求職者をサポートしてくれるのです。